アレルギーっ子の晩御飯と日々の記録

フリーランスの編集ライター。食物アレルギーっ子関連のTwitterあり。8歳乳、くるみ等ナッツ類、そば、落花生アレルギーでエピペン持ち、アナフィラ複数回経験の息子について、仕事についてつらつらと。息子は生後6カ月でアレルギー発覚。血液検査で乳・小麦・鶏卵・ゴマ・大豆のアレルギーと診断。4歳2カ月で経口免疫療法開始。5歳3カ月で鶏卵解除。小麦の経口免疫療法は開始1年8カ月経過の確認試験3回目で○、卒業試験も3回目(2年7カ月経過)でめでたく合格。

食物アレルギー、小麦、2年7カ月でようやく解除へ

そんなこんなで、小麦の経口免疫療法を始めて2年7カ月、卒業試験3回目を迎えた10月7日。実は学校の前期終了式の日だったのですが(でも5時間授業で給食ありなんですよ)早退しまして、みんなに「ばいばーい!」と見送られながら(成績表を受け取りながら)帰り、息子と私はタクシーで病院に向かいました。

食べる量は前回と同じく200g。うどんだけではとてもとても、食べられないので(味がない)今回も「ヒガシマル うどんスープ」にお世話になりました。

6月の卒業試験は、3分の1は無事、3分の2食べたあとに発疹が出た

経口免疫療法の詳細は控えますが、少しずつ、少しずつ摂取し、増量していき、まずは確認試験をPASSすると、次に卒業試験となります。

小麦の場合、わが子が通う病院では200g食べきって何も出なければ合格。卒業。つまり、除去が解除になります。

3月に息子は初めての卒業試験を受けました。息子が受けている傾向免疫量保の卒業試験では、3分の1(つまり70gくらいかな)を食べて様子を見て、その後残りの3分の2(130gくらい)を食べます。で、3分の1を食べた時点では大丈夫だったのですが、残り3分の2を食べた直後に、まず顔が紅潮し始め、すぐに汗が出てきて、本人も「なんか苦しいかも」と言いました。すぐに看護師さんや研修医っぽい先生たちに声を掛けたのですが、この時、若い先生がすごく多かった。

食物アレルギーに対応できるアレルギー専門医を育てるべく、たくさんの先生たちが関わっているのですが、「数値に頼る」若い先生もいらして、その先生に声を掛けたら「数値は大丈夫なので様子を見ましょう」とおっしゃる。いや、親の私が苦しそうといっているし本人が苦しいといってますので!!!と割と強く主張して(命にかかわるので…)、ようやくベテラン先生に引き継がれ、ステロイドを吸入。息子、ようやく一息つくという…。

実は、卒業試験は「毎回7割が1発合格」と聞いていました。でも、残り3割に入ってしまった。

次こそは!と臨んだ6月の卒業試験2回目は、3分の2を食べきってもしばらくなにもでなかったので「いけるかも!」とワクワクしていると、あと10分で合格になる!という時間帯に発疹。思わず「あぁ…」とため息をこぼしてしまいました。

息子は意外と不屈の精神を持っている

その理由は、息子が、「食べられるようになったら友達とラーメン食べに行きたい」とすごくすごく、願っているから。また、友達と食べに行くの、延びちゃったね、と思ったり息子もへこんでやる気をなくすのでは…と思ったのですが、息子はこの時の診察でかかりつけ医に「惜しかったね」と声をかけられると、「でもおれ、進化してるから!」と元気に言い放ちまして。

先生、「そうだね」と笑っていらっしゃいました。

なんか、ほんと、息子には救われる。いろんなことが頑張れないタイプの(宿題も、サッカーも、英語も、いまいち頑張れない……やる気出してほしいなと思うことが多々ある…)男子なのですが、ここだけは、アレルギーだけは、「もうやだやめる」を言わない。

そして迎えた、3回目の卒業試験だったわけです。

毎日フランスパンしか食べてなかったけど、合格できた

卒業試験に向けて、うどんを食べるようにしたほうがいいのかなぁなどと夫婦で話し合ったりしましたが、結局、子どもが好きなフランスパンを毎日、毎日、規定量食べ続けました(うどんだと100gが上限ですがフランスパンだと27gが上限でした)。

内緒ですが、食べてから1時間たつまで、走ったりしちゃだめだよと言われていたけど、毎日遅刻寸前に家を出るため、毎日学校まで走ってましたよ先生(といっても学校が近すぎて、1分も走ってないから許させれたい)。

肝心の卒業試験3回目は、うどんスープに助けられ、時間も余裕で食べきり、その後も変化なく(宿題をやる以外はずーっと、iPadで動画見てました…目が悪くなる!!)、無事に、卒業認定をもらいました。やや泣きそうな気持の私に対し、残念ながら息子は「あきたよー」「もう帰っていい?」と先生に言い放ちましたが。

先生からは今後の過ごし方の説明があり、急激に量を増やさない、食べた直後の運動はまだ控えるなどを聞き、息子も「フランスパン1本食べるとかはやめてね(量が過多だと症状が出る可能性)」と言われるなどしました。

新型コロナウィルスの影響で予約が取りやすい…ので早くも乳へ

それにしても感慨深かったのですが、でも先生はもう次を見ている。そりゃそうですねー。まだまだ息子、アレルギー多いですもんねー(乳はクラス6で振り切ってる…ナッツ類は5、落花生4、そば4)。

というわけで「いまね、コロナの影響で予約とりやすいから、閾値を調べる負荷試験は来週でも予約、とれますよ」と先生。いやいやいやいや、さすがに10月は運動会もあるし、区民大会(サッカーの)もあるし…などと考え「えーっと、ちょっと休憩したいから11月にします…」という私。

というわけで、11月13日金曜日に予約を取って帰りました。

とにもかくにもまずはおめでとう、息子よ!!と褒めながら。泣こうと思ったのに、乳スタートという現実が迫ってきて泣けなかったけども!!!

 

まわりの人がたくさん助けてくれている

私は、食物アレルギーがあるお子さんをお育ての諸先輩方のブログをたくさん読ませていただいたし、超有名な方にもお話を聞くお時間をいただきました。オフ会にも参加させていただきました。

そこで本当にたくさんの学びがありました。

さらに仕事柄、医師にたくさん会える環境があったし、保育園で、すごくいい先生に出会えて、学ばせていただきました。実は、保育園ではママ友にも恵まれて、お兄ちゃん(6歳年上のアレルギーっ子。小麦でアナフィラキシーショックを起こして小学校から救急搬送された経験あり)の経験をたくさん教えてもらえました。
何より一番最初に、今の大学病院を紹介してくれたのは、もともと、お仕事で知り合ったお友達です(婚活も一緒にしましたね…最近もお仕事でお世話になりました)。

でも、基本的には食物アレルギーもそうですが、子どもに起きる様々なことは、家庭で向き合う時間がすごく長い。しかも、食物アレルギーとか、アトピーということを表明すると、どうもよくわからない方にご連絡をいただくこともあります。なんか怪しげな治療方法とかね…なかには「子どもにそんなつらい(経口免疫療法のことをさして)思いさせるなんて、親としてどうかしている」という、ちょっと名前が売れた、同業者の方もいました(男性の方で、あまりご存じなくておっしゃっているのかもしれません)。惑わされることも多いんじゃないかなと、思うのです。

でもね、食物アレルギーに向き合ってきた医師の方々は、本当に本当に勉強熱心だし、頑張る子どもたちには、本当に本当にやさしい。親には時々厳しいけど(笑)、とにかく、子どもへ向ける目を見ればまぁ、伝わりますよね…(子どもはもっと敏感だから、先生が向き合ってくれていなければ、見向きもしなくなる)。

 

人それぞれだから、無理せず、でも、すごいねって声をかけながら

 だからやっぱり、専門医の門をたたくことは、救いの一歩になるんじゃないかなと思います。あとは、ネットの情報も、活用はできると思っています。もちろん、有象無象で訳が分からなくもなりますが、でも、本当に、アレルギーの諸先輩方は、頑張ってくれています。大人の食物アレルギーの方も、本当にたくさんの有用な情報を発信してくださっている。

いろんなことに感謝しつつ、でも、本当に、いつもいつも思うのは、頑張っているのは本人だということ。よく、周りの人に「仕事しながら子育てしてしかもお子さんが食物アレルギーで本当に頑張ってますね」と声をかけていただくのですが、私がしているのは働いて家事をしていることだけだと思うんですね。

実際に頑張っているのは小さな息子。

息子の頑張りは、本当にすごい。すごいし、尊敬に値する。

他の何もがんばっていなくても、食物アレルギーを理解し、がんばっているだけでも、本当にすごいことだと思うし、この先の彼の人生に、プラスに働くことは間違いないと思うのです。

 

小麦解除の話を書くはずが大きくそれてしまいましたが、つい、振り返らずにいられない、大きな大きな、一歩となる、卒業試験でした。

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10月10日、習い事の前にハッピーセット(のポテトとオレンジジュース)を所望する息子。このミニパンケーキ?は私がおいしくいただきました